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毎日自習に来るようになった生徒
1ヶ月ほど前から、毎日自習に来てもらっている中学生(非受験生)がいる。
勉強の習慣をつくるため、今までの積み残しを減らすために、月曜から土曜まで毎日頑張って塾に来ている。
塾に来たら「おお、よく来たね!毎日お疲れ様!」と伝える。
そして、本人から「今日は社会の宿題をやります。」「今日は英語の教科書本文の和訳をやります。」のようにその日に取り組むことを伝えてもらう。
その日の勉強が終わったら、取り組んだものを見せてもらう。
私も夕方から夜まで授業に入っているので、常に見てあげられる訳ではないが、ちょっとした時間を使って勉強の進捗状況を見たり、分からないところの質問対応をしたりしている。
そんなことを続けているうちに、少しずつ本人の様子が変化してきた。
まず質問の回数が増えた。教科問わず、いろいろな質問をしてくれる。
しかもその視点や発想がなかなか鋭く、私も質問の内容にうなることがある。
次に、勉強しているときの表情や姿勢がとても良くなった。
前向きな雰囲気、キリッとした表情、辞書をめくるときの所作、そういうものに勉強に没頭している様子が見られる。
授業中に話を聴くときの表情も良くなったし、目が合う回数が増えた。
そして何より嬉しいのが、笑顔が増えたことである。
塾にいるときに、とにかくよく笑うようになった。
授業中、友だちとなにげない話をしているとき、休み時間に私が話しかけに行ったとき、さまざまなときに笑顔が見られるようになった。
本人の行動の積み重ねによって、塾という場所が本人にとって居心地の良い場所になったのだと思う。
もちろんこういう変化が起きるまでには、私と本人と保護者の方とのあいだで、いろいろなやりとり、紆余曲折があった。
本人がまだ勉強に本腰を入れるまでの時期は、私の中にももどかしい想いや葛藤があった。
しかし、いま笑顔で通ってくれている本人の様子を見ると、子どもの可能性を大いに感じるし、保護者の方々とともに粘り強く指導にあたることの大切さを改めて実感している。