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合格の価値
先日実施した私立入試壮行会で合格の価値は受験する学校の偏差値の上下によって一律に決まるようなものではないという話を生徒にした。
どういう気持ちで、どういう行動を、どれだけ積み重ねて合格したのか。
合格を通じて何を感じ、どう成長したのか。
合格した後の過ごし方はどうか。
そういう様々な要素によって合格の価値は決まると私は思う。
もちろん難関校に合格することは素晴らしいことだと思う。
難関校の受験ではライバルの学力レベルも高い。
当然、小さいときからいろいろなことを大なり小なり犠牲にして努力を積み重ねてきた子の割合も高いだろう。
自分を律し、自分との戦いに勝ち、そういうライバルたちとの厳しい競争に勝つことは賞賛に値する。
しかし、合格や受験の価値は何もそれだけではない。
勉強が苦手だった子、勉強から逃げていた子が自分の殻を破って努力し、良い表情で勉強するようになる。
好きなことを我慢して、自分の弱さと戦い、それを克服する。
その結果受験する、合格する学校の偏差値が低いからと言って、その合格に価値が無いかと言えばそんなことはまったくない。
立派な受験だと思う。
偏差値というものは、あくまでもひとつの指針である。
もちろん無視することはできないし、努力が成果に結びついているかどうかを計る大切なものではある。
ただ、その一つの物差しだけで価値を判断するようなことがあってはならないと私は思う。
子どもたち一人ひとりがそれぞれのフィールドで全力で頑張れる。
そういう価値観、考え方、取り組み方を提示することも周りの大人がするべき大切なことである。