塾のカラー

塾のカラー

以前、ひょんなことから、他塾の体験授業に行ったときのお話を生徒から聞いた。

私は普段、生徒に他塾のことを聞くことはまず無いのだが、生徒のほうから教えてくれた。

聞くところによると、塾の中にはひたすら勧誘して「なんとしても入塾してもらう!」というスタンスの塾が少なくないようだ。

(もちろん統計などはとっていないので、あくまでも色々な生徒、保護者から自然に聞こえてくる声を観測しただけだが。)

通っている塾生を経由して、様々な勧誘をしてくるようだ。

入塾したときに何かしらのお礼(図書カードやら某テーマパークのチケットやら)をもらえるということもあり、塾生のほうが積極的に誘ったりすることもあるそうだ。

今はちょうど新年度を迎えるタイミングなので、新規入塾のお問い合わせが多い時期である。

「問い合わせ」に対する私の考えは、おそらく一般の塾とは大きく異なると思うので、書いておきたい。

(ちなみにこの記事を私が書いているのは、他塾の考えや手法を批判するという目的ではない。また、最近お問い合わせいただいた生徒やご家庭に対する文章でも無い。あくまでも、自塾の「新規入塾に対するスタンス」について記したいというだけだ。その点はくれぐれも誤解の無いようにご承知おきいただきたい。)

まず私は、無理な勧誘は絶対にしない

それは、生徒に対しても保護者の方々に対しても同じである。

前職でも、前々職でも、unitの開塾直後、塾生の人数が1桁のときでも、もちろんそういうことはしたことがない。

それにはいくつも理由があるわけだが、その中の一つについて書きたい。

塾にはそれぞれのカラーがある。

指導の方法、指導に対する考え方、勉強に対する考え方、生徒への接し方、勉強量、雰囲気、通っている生徒たちの学力層等々。

そして生徒が通いたいカラー、保護者の方が通わせたいと思うカラーも数多く存在する。

たとえば「青色が良い!」と思っている人は、紺色や水色の塾であれば無理なく通うことができると思う。

しかし、赤色や黄色の塾に通うことは難しいだろう。

塾のカラーと生徒・保護者の求めているカラーが異なれば、様々な場面ですれ違いや不満が生じる可能性が高い。

そのような状況で無理に入塾を勧めることは、お互いのためにならないと私は思う。

unitの場合、塾のカラーを決定するものは何よりも雰囲気や価値観であると思っている。

真剣に勉強する、一生懸命に頑張る、楽しさや笑顔を大切にする、コミュニケーションを大切にする、周りの人に対する礼儀や思いやりを大切にする。

そういった意識と行動の積み重ねによってunitの雰囲気や価値観はつくられていると私は思っている。

この雰囲気や価値観を、私が開塾して以来、生徒たちと毎日過ごす中で日々醸成してきた。

そしてこれは、簡単につくったり、真似したりできるものではない大切なものなのだ。

だから、お問い合わせをいただいたときに、塾の雰囲気・価値観に合うかどうかはどうしても避けて通れない。

体験授業中に生徒と接するときや保護者の方とお話をする中で、

福永

求めていらっしゃるカラーと、うちのカラーは少し違うかもしれない。

と感じるときももちろんある。

そのときは「unitはこういう色です。」ということを素直にお伝えしている。

その上で

福永

こういう色からこういう色までであれば対応できます。もしそれにご納得していただけるのであれば、ぜひ一緒にお勉強を頑張りましょう。全力で指導にあたります。

というスタンスを取っている。

そうやって、ある程度似たようなカラーの人たちが集まるからこそ、そのカラーを求める人たちにとってより良い場所にしていけるものだとも思っている。

いま、通っていただいている塾生たちやその保護者の方々は、少なくとも求めるカラーと塾のカラーに大きな差異が無いからこそ、unitに通ってくださっているのだと思う。

だからこそ、その色を大きく変えてまで、無理に入塾を勧誘することはしたくない。

「塾に通い始めたときはこういう色だったのに、なんか変わっちゃったよね。」ということは、決してあってはならないのだ。

自塾のカラーをぶれさせることなく、少しでも良い色、味のある色になるように、塾を磨いていきたい。

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