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授業中の反応
授業中に生徒の表情が動くこと、反応があることは指導者にとって非常に重要なことである。
分からないときは、
えっ!?どういうこと!?
という表情や
う・・・ん?
と首をかしげるなどの反応が欲しい。
同様に、分かったときには「おお~!そういうことか!!」とか「分かった!!」という反応が欲しい。
こういう反応が強く出る子と、あまり出ない子がいるのだが、授業を受ける上では、やはり前者のほうが望ましいと考えている。
私は授業をしているとき、話すテーマや話す順番などは当然大まかに決めた上で話している。
(単元や状況によっては相当緻密に決めることもある。)
しかし、実際にどういう風に話すかは生徒たちの反応によって自然と変化する。
どのような具体例を出すか、具体例を多くするか最低限にするか、前提となる知識の復習をどこまで入れるか、発展的な内容にどこまで触れるか、豆知識などの余談をどれだけ入れるかなどは、生徒によって変化させている。
料理でたとえるのならば、メニューは決まっているが味付けや具材、トッピングなどは変える、という感じだ。
だからこそ、毎年同じ単元を教えても、まったく異なる授業になるのだ。
私が料理を出して、生徒たちが「さぁ食べてみよう!」とひとくち食べる。
そのときに「少し味が辛いなぁ」とか「うん、これは美味しい!」「ちょっともの足りないなぁ」とか「苦手な具材が入っている」とか、そういう反応が出てくれば、そのあとに出すメニューはそれを踏まえたものに修正できる。
しかしそういった反応が無ければ、作る人と食べる人(伝える人と受け取る人)との間に食い違いがあっても、修正できないまま進んでしまう。
そしてあとになってから、「あれはよく分からなかった」ということになる。
それを防ぐためには、話し手が受け手の反応を随時確認しながら伝えることが必要なのだ。
生徒たちはそこまで気づいていないと思うが、私から生徒たちの表情は非常によく見える。
あっ、いま集中力が切れたな
今日はやたらと眠そうだな
やる気がみなぎっているな
メモを取ってほしいところなのに手が動いていないな
教室が寒いのかな
など、いろいろなことを観察し、気づきながら話している。(←もちろん、基本中の基本)だから生徒たちの表情がよく分かるし、反応がよく見られる子とそうでない子の違いもよく分かる。
依然、ふだんから反応があまり見られない子に、上記のような話をした。
そしてどんどん反応を出してほしいということも伝えた。
その重要性を本人も理解してくれたようで、「分かりました!」と返してくれた。
新年度、少しずつ変化してくることを楽しみにしたい。
もちろん、ただ生徒たちに「反応しなさい」と伝えても不十分である。
生徒たちが反応を出しやすい空気、雰囲気、環境づくりが大切だ。
そしてそれは、私一人でつくれるものではない。
生徒たち全員で一緒につくっていくものだ。
分からないときに分からないリアクションが遠慮なく取れる、そういう発言や表情が気兼ねなく出せるようにするためには「周りを気にせず」というところが必要になる(たとえば、間違えても馬鹿にされない、といった雰囲気が大切)。
こういう雰囲気がしっかりつくれていると、生徒たちは目の前の先生の話や問題を理解することに意識を集中できる。
手前味噌になるが、unitはこの雰囲気が比較的つくれていると思う。
また、こういう環境を維持できている塾はそれほど多くないと思っている。(もちろんまだまだ、ではあるが。)
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