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私の親友のお話
先日、中学以来の親友が塾に遊びに来てくれた。彼とは中学1年生のときに同じクラスとなり、出席番号が前後だったこともあって、友人になった。ただ、ものすごく仲が良かった訳でもなく、「よく話すクラスメート」くらいの感覚だった。彼は学級委員をやっていて、勉強ができるしっかり者。私は暇さえあれば遊んでばかりいるお調子者だった(こうして文字にしてみると、改めて落差がすごい)。
お互い別々の高校に進学したので(彼は当時からものすごく優秀で超難関私立校に行った)、2年ほど会う機会がほとんど無かったのだが、ひょんなことから大学受験のときに一緒に勉強することになった。高3の夏休み、蒸し暑い私の部屋でクーラーもつけず、毎日黙々と何時間も勉強した(なぜクーラーをつけなかったのだろう。たしか「クーラーをつける奴は甘え!」みたいなノリがあったからだと思う。いま考えても、まったくもって謎。)。秋・冬は私が彼の家に毎日通い、夜7:00から10:30まで勉強したこと。勉強の合間に、いろんなことについてあれこれ議論をしたこと。年末年始に彼の家に泊まり込みで勉強し、寝袋で雑魚寝したこと。そのときに部屋がやたらと寒かったこと。机で勉強していると眠くて仕方なかったので、古文の単語帳を持って散歩しながら勉強したこと。行き帰りに、自転車に乗りながら当時聴いていた音楽。入試直前期、外を歩いているときの吐いた息の白さや、ピリピリと肌に突き刺さる冷たい空気。色々なことをこのブログを書きながら思い出した。
大学進学後はお互いに自分の道を進み、彼は研究の道へ。私は塾講師の道へ。それからも年に一度、あるいは数年に一度の頻度で会って、細々と関係が繋がっている。なぜ彼との関係がゆるゆると続いているのか、ふと考えてみた。まず一つ目に、彼が決して他人を貶めるような言動を取らないこと。二つ目に、彼が精神的に安定していること。三つ目に、自分の物差し(価値観)だけでなく多様な物差しを持っていることが挙げられる。彼のものの見方や表現には常に知性とユーモアがあるし、余裕がある。そして常に相手に対するリスペクトがある。だから彼と一緒に居て嫌な思いをしたことは無い。(私は当時から未熟な人間なので、彼のほうは嫌な思いをしたことがあるだろうけれど、彼の寛容さをもって許してくれているのだと思う笑)どれも私が大切にしたい、身につけたいことばかりなので、私は彼のことをとても尊敬している。それが長く付き合いを続けてこられたことの根底にあると思う。
そんな彼と話していて、とても元気が出たし、刺激を得ることができた。私も彼にとって少しでも良い刺激になるような生き方をしたい。日々、気持ちを込めて、この仕事に打ち込みたいと思う。