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答えを一切書かない、数学の新しい問題集
授業での新しい試み
最近、数学の授業で新しい試みを行った。
この問題集は、答えを「書かない」。
答えは口で「言って」もらう。
以前から生徒たちの計算スピードを見ていて、非常に時間がかかると感じている。
また単純な計算スピードだけでなく、答えを言うスピードも遅いと感じている。
スムーズに答えが出てこない(言えない)のである。
これは個別対応をしているときもそうだし、授業中に私が発問したときに返答する場面でも感じることである。
解答を覚えてしまっている状態
話は変わるが、私は将棋が趣味で、最近は5手詰の詰将棋を解いている。
まずは初見の問題を解いてみる。
この段階で、自力で答えを出せる問題は少ない。
たまに正解できるくらいだし、時間も1問あたりに3分から5分くらいかかる。
解答を見て納得したら、後日、同じ問題(同じ範囲)をもう一度解く。
これを2,3日繰り返していく。
そのページを見るのが3回目、4回目となると、問題を見た瞬間に答えが思い浮かぶ状態になる。
この段階では、もはや解答を覚えてしまっている状態だ。
解答を覚えてしまって意味があるのかと思われるかもしれないが、これが思考力の土台になるのだと考えている。
瞬間的に処理できることが自分の中にストックされていくと、初見の状況においても、考えるスピードが速くなる。
自分の中に蓄積された知識や経験が、無意識レベルで仕事をしてくれるのだろう。
授業での実践と効果
この経験からヒントを得て作ったのが先ほどの問題集である。
実際に授業で使用し、生徒たちが練習している様子を観察した。
はじめは答えを言うスピードも遅く、答えを口にする様子もたどたどしい。
しかし、授業の後半になってくると、明らかにスラスラ言えるようになっている。
つっかえることが減り、喋るスピード自体が格段に速くなった。
そのあと、授業中に発問したときの返答もやはり速くなっていた。
たった1回、数十分の訓練の成果にしては上出来だと思う。
授業後に生徒たちに感想を聞いてみたが、「楽しかった!」というリアクションが多かった。
スポーツを終えたあとの爽快感のようなものがあったようである。
楽しんで取り組んでくれたのであれば、つくった甲斐があるというものだ。
今後も、生徒たちが少しでも楽しみながら取り組めるような授業展開、ツールの作成をこころがけていきたい。
この記事を書いた人
進学塾unitの塾長。数学・英語・理科担当。生徒と保護者、スタッフの笑顔を見るために日々邁進中。基本的にいつも機嫌が良く、無駄に元気。
趣味:将棋(将棋ウォーズ1級)、コーヒーを飲みながらカフェで数学、ダイエット 特技:リバウンド
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Twitterはこちら R_makes_rb
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