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音について
私は「音」について少し敏感(神経質?)かもしれない。
たとえば生徒たちが勉強しているときの静寂。
授業中、生徒たちが問題をガリガリ解いているときのシャーペンを走らせる音。
休み時間、生徒たちが楽しそうに談笑しているときの賑やかさ。
そういう一つひとつの状況に対して、「こういう音環境が望ましい」という、いわば「理想」のようなものがある。
先日は中3生が自習に来て勉強していたが、彼らの醸し出す静寂がとても心地よかった。
彼ら全員がいつも以上に集中して取り組んでいることが分かる静寂だった。
ただ静かなだけでなく、勉強に対して自主的に取り組もうとする「熱」のようなものを感じた。
休み時間はうって変わって中学生らしい賑やかさ。
そして休み時間が終わるとまた自然と静寂に戻る。
そのメリハリも素晴らしかった。
実は私自身が音によって集中力を左右されやすいタイプだ。
たとえば受験生だったとき、英語長文や国語の文章を読むときは必ず耳をふさいで読んでいた。
耳から無駄な情報が入ると視覚情報がうまく取り込めないというか、文章に没頭しきれないことに気づいた。
受験勉強をしている間も、ずっと耳栓をしていた。
今でも教室内で仕事をしているときにクラシックをかけているが、集中が高まってくるとその音楽すら邪魔になってきて、無音状態で仕事をしたくなる。
また、「声の大きさ」に対してもかなり神経質だ。
集団授業で話すときと個別指導で話すときでは、声の大きさや張り方も違うし、授業の雰囲気や内容、生徒の状況によっても大きく変える必要があると思っている。
生徒たちの思考の邪魔にならない声の出し方、というものが大切だと思う。
こういうことは目には見えないし、外からも分かりづらいところだと思うが、質の高い学習空間を作り上げている塾は、例外なく心地よい音環境が保たれていると思う。