私が将棋の日in喜多方に参加した件

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先日、福島県喜多方市まで一泊二日の旅に出てきた。

目的はただ一つ。

『将棋の日in喜多方』に参加することである。

これは日本将棋連盟が主催する最大のイベントの一つで、渡辺(わたなべ)(あきら)名人をはじめ、西山朋佳(にしやまともか)女流二冠など、将棋界の棋士、女流棋士の錚々(そうそう)たる面々が並んだ。

ジャニーズで例えるならば、SMAPとTOKIOと嵐とKinKi Kidsとタッキー&翼が集まるようなものである(←出てくる例がアラフォー)。

将棋ファンにとっては、この上なくたまらないイベントなのだ。


私の感動を過不足なく伝えるために、「将棋の棋士がいったいどれだけすごいのか」についてお話をしたい。

将棋を始めて、ひと通りの駒の動きや基本戦法などが理解できてくるとアマチュア五級~三級くらいになる。

私はそこから日々たゆまぬ努力(?)を積み重ねて、現在アマチュアの一級である。

これがどれくらいの実力かというと、たとえば三級の人と100回対局すれば少なくとも95回は勝てると思う。

逆にアマチュアの二段が相手だと、100回対局して5回勝てればいいかな、という体感である。

二階級の差があると、基本的に相手にならないくらいの実力差がある。


だからアマチュアで四、五段ともなると、もはや意味が分からないくらい強いということになり、私のような級位者は逆立ちしても敵わない(逆立ちしなくてももちろん敵わない)。

このレベルになると、脳内に将棋盤があって頭の中だけで駒を動かして将棋が指せるし、一局の最初から最後まですべての手順や盤面を覚えていられるくらいの記憶力がある。


そんな天才ともいえるアマチュア五段くらいの棋力を、小学5、6年生のうちに身につけている天才の中の天才が集まる場所がある。

プロ棋士の養成機関、「奨励会」である。


アマチュア五段の実力が奨励会では六級にあたる。

その奨励会で六級→五級→…→一級→初段→二段と勝ち進み、奨励会三段になると、30人ほどで構成される三段リーグが待ち構えている。

半年間にわたって熾烈な争いが行われ、その中の上位2名だけが四段(=棋士)になることができる。


しかもこの三段リーグ、年齢制限がある。

26歳までに勝ち抜けできないと強制退会になり、基本的には棋士になれない。

将棋に人生のすべてを賭けて血の滲むような努力をしてもなお、プロになれるかどうか分からない、非常に厳しい制度なのだ。

棋士になるだけでも超天才なのに、その中で勝ち進んで昇段していく、ましてや竜王戦、名人戦といったタイトル戦に挑戦できるとなると、もはや神の領域である。

弱冠20歳にしてタイトル五冠の藤井聡太くんがいかにものすごいか、お分かりいただけただろうか(鼻息荒くなってすみません)。


今回のイベントで、私がお会いできて良かったと心から思ったのが戸辺(とべ)(まこと)七段と藤森(ふじもり)哲也(てつや)五段のお二人である。

お二人ともYouTube の動画を通じて、将棋ファンを増やすために日々尽力されている。

私もお二人の動画を観て、日々将棋を勉強し、楽しんでいる。

そのお二人が将棋ファンの方々と接している姿を拝見したのだが、非常に明るく、笑顔にあふれ、温かい対応をされていた。

指導対局でも、将棋ファン一人一人に温かい声かけをしていて、お二人の周りだけ笑顔の花が咲いていた。

私も同様に声をかけていただき、非常に感激した。


ところで、私が塾講師の仕事をしているのは「人を笑顔にするため」だと思っている。

勉強を通じて、生徒たちに笑顔になってもらいたい。

成長した子どもを見て保護者の方々にも笑顔になってもらいたい。

もちろん、塾で働くスタッフにも笑顔になってもらいたい。

関わる人たちを笑顔にすることが私にとっての幸せでもあり、それゆえに私も笑顔になれると思っている。


比べるのも烏滸(おこ)がましいというものだが、お二人の対応を拝見して、なんとなく通じるものがあるのではないかと思った。

私も生徒たちが日々笑顔になれるよう、楽しく勉強できるよう、明るく、笑顔で、温かい対応をしていきたいと改めて思った。

もちろん、プロフェッショナルと呼ばれるにふさわしい実力をつけるために、日々勉強していきたいと思う。

そして、そのようのやりとりを通じて、塾生たちにも「人を笑顔にすることが自分自身の喜びになる」ということを伝えていきたいと思っている。

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